映画『デスペラード』バイオレンスアクション好きにはたまらないでしょうね?!
この映画『デスペラード』(Desperado)は、1995年制作のアメリカ映画でロバート・ロドリゲス監督のマリアッチ3部作の2作目の映画となります。
目次
1.背景
元々は1992年にロバート・ロドリゲス監督が24歳のときに制作費7千ドル、撮影日数14日で作ったインディーズ作品『エル・マリアッチ』の後、1995年にハリウッドで制作されました。
製作費が、前作『エル・マリアッチ』の1000倍の製作費がかけられたというのは有名な話です。基本的には、恋人を殺されたマリアッチ(ミュージシャン)が麻薬組織のボスに復讐をするバイオレンスアクションとなっています。
このマリアッチシリーズは全3部作で構成されていますが、これらは全て正式な続編というわけではなく、どう考えても矛盾する点が幾つか出てきます。
2.プロローグ
内容そのものは『エル・マリアッチ』からストーリーが繋がっている直接的な続編ではなく、続編兼リメイクのセルフリメイク作品です。
前作で主人公エル・マリアッチを演じたカルロス・ガラルドーは、今作では主人公の助っ人役で登場しています。また、バーの集金人役でクエンティン・タランティーノがゲスト出演しています。両方とも、あっけなく死んでしまいますが。
このタランティーノは、ロバート・ロドリゲス監督の兄貴分といってよく、修業時代に二人して、マカロニウエスタンのセルジオ・レオーネや香港ノワールのジョン・ウーへ偏愛したことが大きく影響していると思われます。
3.あらすじ
昔ギャングに恋人を殺され、自らも掌を撃たれ演奏家としての道を閉ざされたマリアッチ(アントニオ・バンデラス)は、メキシコ国境の町サンタ・セシリアに、黒いギターケースを下げて現れました。
彼はギャングのボス、ブチョ(ジョアキム・デ・アルメイダ)を捜して復讐することを考えていました。友人ブシェミ(スティーヴ・ブシェミ)の協力を得て、ブチョに近づくために彼が経営する酒場に行くが正体がばれ、酒場にいた彼の手下達と壮絶な撃ち合いを繰り広げます。
立ち向かって来た手下を皆殺しにして切り抜けたマリアッチですが、通りすがりの美しい女性カロリーナ(サルマ・ハエック)を追っ手のナイフ使いの殺し屋ナヴァハス(ダニー・トレホ)からかばい、撃たれて傷を負ってしまいました。
カロリーナは怪我をしたマリアッチを自分の店にかくまい手当てしますが、ブチョにそのことを悟られ、カロリーナの店は、ブチョの手下達に襲撃され焼かれてしまいます。
襲撃を切り抜けたマリアッチは、様子をみにきたブチョを狙撃しようとしますが、大変なことに気づかされてしまい、引き金を引きことができませんでした。
マリアッチは、かつての仲間カンパ(カルロス・ガラルドー)とキーノ(アルバート・ミシェル・Jr)を援軍として呼び、ブチョと最後の対決をします。
4.まとめ
このシリーズ3作目の『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』は、ジョニー・デップやミッキー・ロークなどが出てより豪華になってきますが、本作品の続編というより、パラレルワールド作品と解釈したほうが良いかもしれません。
とにかく、このシリーズ、マリアッチが主人公ではありますが、それは名前だけで繋がりはほとんど無視し、監督の好き放題にマカロニウエスタンや香港ノワールを追いかけたようです。