映画『48時間PART2/帰って来たふたり』そのままで上手く作った続編です!!
この映画『48時間PART2/帰って来たふたり(Another 48 Hrs.)』は、1990年のアメリカのアクション映画で、1982年の映画『48時間』の続編として8年ぶりに製作されました。監督は前作と同じくウォルター・ヒルが務めています。
目次
1.概要
続編なので当たり前なのですが、前作との対比を生かすような演出が多く、感覚的には2つで一本の映画と捉えた方が正しいかもしれません。
前作で散りばめた小ネタを上手に活用し、初の続編映画を手掛けたウォルター・ヒル監督のセンスが光ります。
2.ストーリー
舞台は、サンフランシスコ。正体不明の麻薬取引の黒幕アイスマンを執念ぶかく追い続ける刑事ジャック・ケイツ(ニック・ノルティ)はレース場で怪しい2人組に発砲され、応戦するも片割れの黒人に逃げられてしまいます。
黒人はどうやらアイスマンの連絡係らしく、ジャックは現場に残された写真から事件の鍵を握るのはレジー・ハモンド(エディ・マーフィ)と判断しました。
ジャックは、刑務所を訪ね協力を求めますが、かつてジャックの捜査に協力して痛い目にあったレジーは預けたはずの金を返せと言うばかりでにべもありません。しかし出所の日に、彼をアイスマンの差し向けたバイク集団が襲ったことから、ようやくレジーも捜査に協力することを決意しました。
その頃、警察内部でジャックの過激な捜査が問題となって、内務調査班のウィルソン(ケビン・タイ)によりジャックは謹慎処分を受け、バッジを取り上げられてしまします。処分の下る査問会まであと2日となりました。
ジャックとレジーは警察のキーホー(ブライオン・ジェームズ)の調べた情報を基に夜の街で捜査を続けますが、その行く手をバイク集団がことごとく阻み、手がかりも次々と消されてゆくことからアイスマンの仲間が警察内部にいるのではと疑い始めました。
ジャックは、ウィルソンを疑いますが、レジーは否定します。行き詰まったジャックは、警察に別れを告げようと、レジーに預かった金を返し、もう捜査に協力しなくていいと言いました。
しかしその頃、レジーと彼のムショ仲間の娘アミーはバイク集団に連れ去られていました。ジャックはその場を去った同僚クルーズ(エド・オロス)を追いますが、そこに待ち構えていたのは何とキーホーでした。
彼こそがアイスマンなのでした。思わぬ同僚の裏切りに、怒りに燃えたジャックはキーホーを倒し、レジーとアミーを救います。救出の際にレジーは弾を受け救急車で運ばれていくのですが、その手にはまた新たにキーホーから得た50万ドルと、そしてジャックとレジーの間には今や確かな友情がありました。
3.制作・公開
エディ・マーフィは、映画デビュー作にして大ヒットした前作に続き、本作の製作を熱望しました。自身のプロダクション“エディ・マーフィ・プロダクションズ”を率いて製作に参加し、且つ“フレッド・ブロートン”名義で原案も担当しています。
当時のエディ・マーフィ人気もあり、本作は全米でNo.1ヒットを記録しました。『ビバリーヒルズ・コップ』(1985年)、『ゴールデン・チャイルド』(1986年)、『ビバリーヒルズ・コップ2』(1987年)、『星の王子 ニューヨークへ行く』(1988年)、『ハーレム・ナイト』(1989年)に続く6年連続、6本目の全米No.1ヒットとなりました。
4.まとめ
パート2が面白い稀有な例かも知れません。無理矢理作った2作目にしては上手くまとまっています。
エディ・マーフィが売れて1作目の時より実際の役者としての立場が逆転してるのが何気に切ないのですが、さらには、コンビのバディ感を前作観てることを前提とした割り切った造りは大正解で、そこをイチから説明っぽくダラダラしないのが正解でした。
エディ・マーフィは、『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズのハチャメチャ・コミカル全開もいいのですが、少しは落ち着いて本作ぐらいの感じがちょうど良くなってきました。