ドラマ『dele/ディーリー』#4 深夜枠放映ではもったいないドラマです!!
「dele.LIFE」(ディーリー・ドット・ライフ)は、依頼人の死後、あらかじめ登録してあったパソコンやスマホに遺るデジタル記録を抹消する業務を請け負う会社です。
社長の坂上圭司(山田孝之)と圭司の姉で弁護士の坂上舞(麻生久美子)が見込んで社員として連れてきた真柴祐太郎(菅田将暉)が削除(dele)すべきデータをめぐって繰り広げる人間ドラマです。
今回は、かつて天才超能力少年としてもてはやされ、今は世間から忘れられた、依頼人の日暮裕司(野田洋次郎、RADWIMPS)からメールが届いたところから始まります。
人は二度死ぬと言う。
一度目は肉体の死を迎えた時。
二度目は誰からも忘れられた時。
一人もいなくなった時。だとしたら。
僕はもうすぐ訪れる肉体の死より先に、一度死んでいることになる。
僕のことなどもう誰も覚えていない・・・・・それでいい。
(後略)
日暮は、サイコメトラー(物に残る人の思念を読み取れる超能力者)で、その昔、圭司も心酔していた人物でした。日暮が世間からバッシングされたきっかけとなった、事案をたどり真相を明かしていきます。日暮が墓場まで持っていくつもりで削除を依頼したデータの謎に込められたドラマとは...
「俺たちが覚えとけばいい、マザコンの元天才超能力少年のことを、そうすればまだ日暮裕司に二度目の死は訪れない。」
の圭司の言葉で終わり、「人は二度死ぬ...」をそのまま物語にしてしまいました。
この「人は二度死ぬ...」の出自は、古舘伊知郎は永六輔の葬儀で聞いたと言い、三谷幸喜が伊藤俊人の葬儀委員長をつとめた時に公表したとも言い、良く解らないのですが、他でも聞いたことがあるような気もするし、意外と昔からあったのかも知れません。
『dele/ディーリー』は人の一番の関心事の死後をどうする、どうなるを、記憶(データ)に込めて物語るという、人間ドラマ、心ときめかすサスペンスのネタとしてはたぐいまれな設定と言えるでしょう。
このシリーズは、作家の金城一紀とKADOKAWAによるプロジェクト「PAGE-TURNER」によって、本多孝好に映像作品の企画を依頼し、本多がかねてストックしてあった構想の中から選ばれたそうです。 プロジェクトの早い段階から山田孝之と菅田将暉に出演をオファーし、主人公コンビはこの二人に当て書きされていたそうです。
それにしても、山田孝之の押さえた演技と、菅田将暉の自由奔放な演技との組み合わせは絶妙で、特に菅田将暉に限界はないのでしょうか、現在も行く末も楽しみな俳優さんです。
テレ朝番宣HPに山田、菅田、麻生のコメントが出ていて面白いので紹介します。