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映画『奪還 DAKKAN アルカトラズ』セガールのためのセガール映画です?!

 

2002年にアメリカ合衆国で製作されたアクション映画です。ハイテク装備によって蘇ったアルカトラズ刑務所を舞台に、囚人たちと傭兵集団が繰り広げる激しい死闘を描いたスティーヴン・セガール主演作です。

監督・脚本は「ハーレーダビッドソンマルボロマン」で脚本を手掛け、本作で劇場映画デビューのドン・マイケル・ポールです。ジェット・リーのスタントマンとしても名を馳せているシン・シン・シャンのアクション指導や、ヒップホップ界のスター、ジャルールとクルプトの起用も注目されます。

 

目次

 

 

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1.プロローグ

この作品『奪還DAKKAN アルカトラズ』は、いままで数々の名作映画を生んだアルカトラズ島が舞台となったていますが、結論から言うとなんの変哲もないセガール映画としかいいようがありません。

この作品では、アルカトラズ刑務所が復活したという漫画的設定なので、もっとはじけた内容にしてもよかったのでは。中途半端にリアリティを出そうとしても、潔くないばかりです。セガールが囚人たちを率いて戦うという荒唐無稽なストーリーのアイデア自体は悪くないので、もっと囚人たちを活躍させてあげたら良くなったのではないでしょうか。

ところで、この作品には意外と肉体アクションが少なく、香港からアドバイザーが来たと言うのに、これはもったない。ただ、少ないながらも出来はよく、見応えはありますね。

人気ラッパーが出演しているためか、テーマ音楽はラップ・ミュージック。あんまりセガールには似合ってないようです。そんなわけで色々とあらも目立つが、これがセガール映画だといわれれば、反論の余地は少しもありません。


2.アルカトラズについて

この刑務所のあるアルカトラズ島(Alcatraz Island)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州のサンフランシスコ湾内、サンフランシスコ市から2.4kmのところに浮かんでいる、面積0.076km2の小島です。
昔は灯台、軍事要塞、軍事監獄、そして1963年まで連邦刑務所として使用され、ザ・ロック、監獄島とも呼ばれていました。1972年、国立レクリエーション地域となり、1976年及び1986年にランドマークの指定を受けました。

現在、この島は、アメリカ合衆国国立公園局が運営するゴールデンゲート国立レクリエーション地域の歴史地区となっており、一般観光客に公開されています。サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフ近くのピア33から、観光客はフェリーで島に渡ることができます。また、カモメを始めとした海鳥の生息地としても知られています。

近隣に居住していたインディアンが魚や海鳥の卵を食糧として獲得するためにカヌーで上陸を試みていたようですが、彼らはこの島が呪われていると信じており、定住する者は存在しなかったようです。

1775年に、スペインの海軍士官フアン・デ・アヤラが、サンフランシスコ湾を測量して海図を製作し、この島に "La Isla de los Alcatraces" と名づけました。スペイン語で「ペリカンの島」という意味であって、これがやがて英語風に短縮されて "Alcatraz" となりました。

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島は軍から連邦司法省刑務所局に移管され、刑務所局は1934年7月1日、アルカトラズ連邦刑務所を開設しました。大恐慌禁酒法によって1920年代末から1930年代にかけて組織犯罪が激化し、治安当局は、犯罪に対する強い姿勢を打ち出す必要があって、アルカトラズ島はそのために「社会の敵」である凶悪犯を収容する施設という役割を担いました。

この刑務所で収容される人員は、常時およそ260人から275人であり、連邦刑務所全体の収容人員から見れば1%にも満ちませんでした。後述のように受刑者にとっては非常に規律の厳しい刑務所ではありましたが、必ず1人につき一つの監房が与えられ、食事の質も高いなど収容環境は他の連邦刑務所と比べて悪くなかったため、アルカトラズ刑務所への移送を希望する受刑者すらいました。


3.スティーブン・セガールについて

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1952年4月10日、ユダヤ系の父とアイルランド系の母のもとアメリカ合衆国ミシガン州ランシング市に生まれました。7歳から格闘技に接していました。青年期はカリフォルニア州フラートン市で過ごし、カリフォルニアにあるアミューズメント施設のジャパニーズ・ディア・パークで空手道の実演をしていました。

17歳で来日して英語を教えながら、禅や合気会合気道を学び始めました。そのほかにも剣道・柔道・空手道や、太極拳など複数の日本武道と中国武術を学び、合気道は七段を允許されています。1975年、大阪の十三にある合気道道場の娘・藤谷美也子と結婚し、1男1女をもうけましたが、1983年にアメリカへ帰国しました。

大阪在住時に阪神タイガースのファンとなって、タイガースの低迷期に朝日放送のインタビューで「今年もまた負けたらしいのう。わしゃ、もう情けないわ」と大阪弁でコメントしていました。

多くの日本刀を所有し、長く伸ばした髪を後ろで束ねたヘアースタイルは、侍の髷を意識したものです。

反戦反核というスタンスを明確にしており、2005年には世界最初に個人として核兵器解体基金に10万ドルを寄付しました。この姿勢は日本に住んでいた際、原爆の被害を受けた広島・長崎の人々と触れ合うことによって生まれたものだそうです。

2011年の東日本大震災で、「日本の皆さまが一生懸命、日本の苦しみをみんなが同じ苦しみを感じているからできることだけを、一生懸命日本が盛り上がるように、強くなれるように一生懸命応援しています。」と日本語でコメントしました。


4.あらすじ

自動車泥棒のサーシャ・ペトロセヴィッチ(スティーヴン・セガール)はある夜、相棒のニコラス・"ニック"・フレイジャージャ・ルール)と仕事に向かったが現場をエレン・ウィリアムズ(クローディア・クリスチャン)FBI特別捜査官に取り押さえられ、激しい銃撃戦になりました。
その時、サーシャはニックを庇って銃弾を受け、一度は心臓が止まるほどの重症でした。8ヶ月後、一度は仮死状態に陥っていたサーシャは奇跡的に回復し、エル・フエゴ(トニー・プラナ)が刑務所長となっている、63年の閉鎖以来新たにハイテク装備満載で再開されたアルカトラズ刑務所に収監されるのでした。
彼はそこでニックと再会し喜びを分かちあいます。刑務所では金塊強盗犯レスター・マッケンナ(ブルース・ウェイツ)の死刑執行が迫っていました。
その時、ワン / ドナルド・ロバート・ジョンソン(モリス・チェストナット)率いる傭兵集団が、口を固く閉ざすレスターから金塊の隠し場所を聞き出そうと刑務所内に侵入してくるのでした。

 

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5.まとめ

アクション映画は大好きですが,スティーヴン・セガールという俳優が主役の映画は、「沈黙」を冠する映画の第1弾の『沈黙の戦艦』以来は、なぜか意識して観た記憶があまりありませんでした。俳優として嫌いということではなく、どうやら本物の武道家が醸し出す様なアクションでの無駄のない姿勢の良さが好きでなく遠ざけていました。
しかしながら、それも魅力、ましてストーリー展開のよさと、それに上手に差し込まれたアクションによって、やっぱりセガールの魅力ある映画となっています。