凸凹玉手箱

A Post-Baiby Boomer

映画「トランスフォーマー」ロボット映画ではありません!超ロボット映画です!!

監督が、「アルマゲドン」「ザ・ロック」のマイケル・ベイで、面白くない訳がなく、主演が、「フューリー」でストイックな砲手「バイブル」を演じたシャイア・ラブーフとくれば食わず嫌いでも観ないわけにはいきません。

 

 「ザ・ロック」は熟年世代をも満足させたサスペンス・アクション映画だし、「アルマゲドン」はいうまでもない大ヒット・エンターティメントでした。

 

シャイア・ラブーフはこの映画当時、童顔の21歳が高校生を演じ、10年後の「フューリー」では荒くればかりの戦車乗りの中で唯一の知性派を演じていて、役者の逆変身もみごとなものでした。

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 この映画、理屈抜きに面白いので理屈は考えないほうがより面白く観れるのですが、なにせトラックやクルマがガチャガチャと変身(トランスフォーム)して巨大ロボットになって戦うというあり得ないストーリーなので簡単に物語の背景を説明しておきます。

 

サイバトロンという惑星があって、そこには機械や金属に生命を吹き込む放射を生む物質「オールスパーク」によって誕生した金属生命体「トランスフォーマー」達が住んでいました。

 

オールスパークを巡って「オートボット」と「ディセプティコン」の間で激しい戦争が起こりました。オールスパークが宇宙に消えてサイバトロンが荒廃し、両軍は宇宙へと旅立ちます。

 

トランスフォーマー」は正義の「オートボット」と悪の「ディセプティコン」に分かれ、抗争を繰り広げるのですが、敵味方の多彩なキャラクターが登場します。

 

彼らはいわゆる宇宙人なのですが、地球の環境に溶け込むために擬態する能力を持っていて、ロボットの姿から乗り物や動物の姿に変形(トランスフォーム)することができるというものです。

 

玩具のトランスフォーマーを買ったこともありましたが実際に作品を観るのは初めてで、少し幼稚なものを想像していましたが、10年以上も前の映画なのにロボットがすごいリアルだし、変身シーンの細部まで作り込まれていて架空の世界に引き込まれてしまいます。

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主人公サム(シャイア・ラブーフ)が、わちゃわちゃと騒がしいだけで、なんの特技もなくて、むしろ軍人のウィリアム・レノックス (ジョシュ・デュアメル)の方がカッコよく、この映画はそもそも少年の夢の変形ロボット物語なのだからこれでいいのかと納得し直しました。

 

さらにはガールフレンドのミカエラ・ベインズ (ミーガン・フォックス)がメカに強い若い女性で、高校生らしからぬフェロモンもあって実に魅力的です。もしヒロインが機械いじりのできないただの可愛い子ちゃんだったら物語はこうはなってなかったでしょう。主人公より主人公らしく活躍します。

 

しかしながら、サムが政府から協力依頼を受ける条件にミカエラのつまらない犯罪歴を消去させるなど主人公らしい、したたかさもちゃんとありました。

 

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また、脇役的になってますが強大な敵に恐れず果敢に立ち向かっていく軍隊の戦いが、この手の物語では惨敗するのが多いのに、オートボットと協力してディセプティコンを打ち負かしてしまいます。

 

諜報活動を行うディセプティコンのフレンジー (声 - レノ・ウィルソン)は、GPXのCDプレイヤーに変形しコミカルに小技を効かせていますし、巧みな撮影アングルのカメラワーク(?)で、ど迫力の格闘シーンは、ストーリーはどうであれ無条件でロボット映画好きにはたまらなく、興奮できるようになっています。

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オートボットと人間の距離感が良く、干渉するわけでもなく、間にしっかりと絆がありました。そして、その信頼と友情が自己犠牲を生じさせるまでドラマ化してゆきます。

 

オートボットたちは生命体としてそれぞれに人格が確立されていて、ロボット映画らしからぬテイストがあります。そして、それがこの映画をドラマたらしめているのでしょう。