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「校舎うらのイレブン」感想文

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 ちばあきおといえば、「キャプテン」や「プレイボール」の作家で中高年世代の幼少年期に大きな影響をうけたひとです。

 

ちばてつやの弟であることや、大ヒットスポーツ漫画を創造した偉大な作家が自殺によってこの世を去ったことで大きなショックをうけました。

 

『校舎うらのイレブン (シリーズ昭和の名作マンガ)』ちばあきお: Lエルトセヴン7 第2ステージ

 たしか(『チャンプ』の解説だったかで)本宮ひろ志が、ちばあきおの表現と姿勢に関し、ふつうのマンガ家であればセーブしてしまうところをより深く潜っていき、結果、死期を早めたのだろう、というようなことをいっていたのを記憶している。

まさに、身を削るようにして作品を生み出していたのでしょう。

 

この「校舎うらのイレブン」は「キャプテン」連載開始直前のウォーミングアップ時代に書き上げたものですが、一癖も二癖あるキャラクターをしっかりしたプロットにのせ、導入からエンディングまでいきいきと描いています。満を持して大筋にも詳細にも練り上げた、作品のように思います。

 

他の人のレビューに、この本を大事にしていたが引っ越しなどの移動の際になくしてしまって残念...、というのがいくつかありました。本当に単行本、1冊なのでこういうことがままあるであろうと思うのと、それだけ忘れられなく残念な思いにさせる本なのでしょう。

   

(3ページ目)武論尊先生にインタビュー! - 日刊サイゾー    

ある日、あきおさんがオレを呼び出して、「最近のお前、かっこ悪いぞ」と諭してくれたんです。あきおさんに言われるまで、自分ではまったく気が付いてなかった。あきおさんのひと言がなければ、ヒット作を一本出しただけでオレは消えていたかもしれない。

 

本宮ひろし、武論尊などの無頼派作家もリスペクトする、まじめ過ぎてやさし過ぎる漫画家の原点の作品です。