凸凹玉手箱

A Post-Baiby Boomer

映画『ゴーストバスターズ2』やっぱり面白い大ヒット作の続編なのです!!

 

この映画『ゴーストバスターズ2(Ghost Busters II)』は、1989年公開のアメリカSFコメディ映画で、1984年公開の『ゴーストバスターズ』の続編です。

前作の後、業務停止処分となっていたゴーストバスターズが、魔王ヴィーゴの復活を阻止しようとする姿を描きます。前作とほぼ同じメンバーで、製作、監督アイヴァン・ライトマン、出演ビル・マーレイダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、シガニー・ウィーバー、リック・モラニスの爆笑コメディです。

目次

 

 

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1.紹介

マドンナのディナに子供が生まれたことと、新キャラ魔王ヴィーゴの登場意外は、メンバーの力を合わせた魔王退治に終始して、目新しさはあまりありません。

しかしながら、人気者がお決まりのパターンで笑わせてくれるということを期待していて、その通りになった時には満足感が得られるという心理を、うまくついています。

前作の「マシュマロマン」に代わり、同じような設定で登場する歩く「自由の女神」は、さすがにニューヨークの象徴だけあって、なかなか興味深いシーンとなっています。


2.ストーリー

1)プロローグ

あれから5年。破壊の神ゴーザからニューヨークを救った彼らでしたが、破壊した高層ビルのマンションや建物などの賠償金を市と州より請求された上、数々の違法行為の責任を押し付けられ「ゴーストバスターズ」社は破産してしまい、依頼もぱったりと来なくなりました。

市民も彼らと超常現象を忘れ去り、4人組もそれぞれ別の道を歩んでいます。ピーター・ヴェンクマン(ビル・マーレイ)は視聴率は最悪のテレビ番組の司会者、エゴン・スペングラー(ハロルド・ライミス)は研究所で心理学を研究、レイモンド・スタンツ(ダン・エイクロイド)はオカルト書専門の本屋を営むかたわらウィンストン・ゼドモア(アーニー・ハドソン)と共にゴーストバスターズの仮装をして、パーティーに芸人として出ていました。

そんな中、シングルマザーになったディナ・バレット(シガニー・ウィーバー)は息子・オスカーが乗った乳母車が突然暴走を始め、交差点の中心で止まったことなどの怪奇現象を不審に思い、レイモンドに調査を依頼します。

 

2)怪現象の調査

彼らの独自調査で、50年前に廃線となったニューヨーク地下トンネルにスライムの川を見つけました。ところが、調査の方法が道路工事を装った違法な手段だった上、調査の影響でニューヨーク中を停電させてしまい、市長補佐のジャック・ハードメイヤー(カート・フラー)により、彼らは法廷で裁かれることとなりました。

数々の揺るぎない証拠を提示されて、敗色感濃厚の裁判中に、ニューヨーク地下で採取したスライムが暴走をはじめ、かつて裁判長が死刑判決を下した凶悪犯罪者スコレーリ兄弟がゴーストとして蘇ります。

 

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裁判所で暴れ始めたスコレーリ兄弟のゴーストを退治してくれと裁判長に迫られた4人は、その代償として判決を覆してもらい無罪となり、再び「ゴーストバスターズ」を設立して数々のゴースト事件を解決していくようになりました。


3)ヴィーゴ大公の肖像画

一方、ディナの勤める美術館では、16世紀に魔術師で狂人と恐れられた霊界の大魔王、ヴィーゴ大公(ヴィルヘルム・フォン・ホンブルグ)が、自身の肖像画から甦ろうと機会をうかがっていました。

 

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そしてディナに下心を持つ、美術館で絵を管理するヤノシュ・ポーハ(ピーター・マクニコル)は、ヴィーゴの魔力で操られるようになり、赤子を連れてくるように命じられました。

4人は地下トンネルで採取したスライムが人間の感情に強く反応することを突き止めますが、そんな中、オスカーがスライムに襲われる事件が起き、ディナの勤める美術館の調査に乗り出すと、ヴィーゴ大公の絵画から強い霊気が出ている事をつきとめます。

再び廃線となった地下トンネルのスライムを調べに乗り出し、スライムはニューヨークの人々の怒りや憎しみから生じたものである事をつきとめ、それをヴィーゴ大公が吸い上げてエネルギーにしている事が分かってきます。

このままではニューヨークが危ないと市長に直談判する4人ですが、市長から相手にされないばかりか、かえってジャックによって精神病院に収容されてしまいます。


4)反撃開始

そのころ、オスカーはヤノシュによって連れ去られてしまい、ディナは美術館に救出に向かいますが、ヴィーゴ大公の魔力にはばまれ手が出せず、ヴィーゴ大公は今やオスカーの肉体に乗り移り甦ろうとしていました。

そんな中、美術館をのほかニューヨークのいたるところにスライムが出現しはじめ、様々なゴーストがいっせいに出現し始めニューヨーク中が大混乱となります。

市長はゴーストバスターズに助けを求め、4人は装備を持って美術館に向かいますが、美術館はスライムで覆われ手が出せません。そこで悪の力を上回る善の力を引き出すために、自由の女神にスライムをふきかけ陽気な音楽を流します。そして、善の感情に反応したスライムが自由の女神を動かしはじめました。

 

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それを見たニューヨーク市民はハッピーな気分で盛り上がり、その善のエネルギーと、自由の女神とともに美術館に乗り込んだ4人の活躍によってヴィーゴ大公を退治し、危ういところでディナとオスカーを救い出しました。


5)エピローグ

デイナはピーターに感謝し、スタンツとヤノシュも正気を取り戻し、そして、ヴィーゴの肖像画ゴーストバスターズの絵に変わりました。

そしてゴーストバスターズらは、民衆の大歓声に迎えられたのでした。

 

 

3.四方山話

1)評価

公開3日間の興収約3億ドルは、当時の新記録を樹立しましたが、翌週公開された『バットマン』(1989n円)に、あっさり破られてしまいました。

しかしながら、話題性は高く、前作は上回れなかったものの、北米興行収入は約1億1300万ドル、全世界で約2億1500万ドルの大ヒットとなりましたが、トレードマークのデザインや、音楽の斬新さに圧倒された前作に比べると、やや物足りない感じはします。


2)ゴースト紹介

①ヴィーゴ(ヴィーゴ・フォン・ホンブルグ・デュッセンドルフ)

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16世紀カルパチアの領主で生前には大量虐殺を行った狂人の魔術師として恐れられた霊界の大魔王です。105歳までしつこく生きて、それも老衰ではなく、毒を盛られ、めった刺しにされ、バラバラにされてようやく死にました。

②ピンク・スライム

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ニューヨーク地下に川になって流れていたスライム状の物体です。人間のあらゆる感情が物体となったもので、生きた人間の感情に敏感に反応します。川の終わりは美術館で、ヴィーゴはここから負のエネルギーを吸い上げていました。

③スコレーリ・ブラザーズ

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ウェクスラー判事の死刑判決によって電気椅子で死亡したイタリア系ニューヨーク・マフィアのボス二人組のゴーストです。

④スライマー

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何でも食べる全身緑のゴーストです。ゴーストバスターズ本社のビルに生息していますが、退治されることはありませんでした(未公開シーンで「無害だから」とジャニーンが説明する)。バスの運転でルイスを送迎し協力します。


3)柳の下

本作の内容は、前作とほとんど同じで、変人仲間が、バスターズを結成し、最初のゴースト退治を描写した後は、ダイジェストで彼らの活動を見せます。

復活を企む強いゴーストが、冴えない男を利用し、バスターズは官憲に拘束されますが、町がパニックになったため釈放されます。最後は有名な巨大キャラクターが動きました。

まるで同じですが、前作は大ヒットしたわけだから、そのパターンを使うのは間違いではないでしょう。しかし、いくらなんでも、なぞりすぎで、完全に1作目の焼き直しになっています。まして、自由の女神像では、マシュマロマンよりインパクトは落ちています。

しかしながら、柳の下に土壌は確かにいたことになりました。

 

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4.まとめ

よく言えばノリの良さは変わらず、悪く言えば本当に何の変わり映えもありません。本作も楽しいっちゃあ楽しいのですが、展開もほとんどパターン化していて、これもヒット・コメディの宿命ですか?。