映画『アダムス・ファミリー2』やっぱり面白い(?)ホラー映画です!!
この映画『アダムス・ファミリー2(Addams Family Values)』は、チャールズ・アダムスによる同名の一コマ漫画の『アダムス・ファミリー』を原作とした1993年のアメリカのホラー・コメディ映画です。
1991年の映画『アダムス・ファミリー』の直接の続編で、前作で人気を博して制作されました。
スタッフ・キャストもほぼ同じで、前作のラストでモーティシアが子供を授かったことを暗示させた事で、二人の子供ピューバートが登場します。
目次
1.「アダムス・ファミリー」とは
1)原作
『アダムス・ファミリー』の原作漫画を描いたのは、1912年生まれのカートゥーン作家チャールズ・アダムスでした。1937年から雑誌「ザ・ニューヨーカー」に連載されていた一コマ漫画のキャラクターの一部が、「アダムス・ファミリー」と呼ばれるようになりました。
雑誌掲載時には、実は家族の誰一人として名前も付いていませんでした。当初においてはタイトルすらなく、1964年のテレビドラマ化の際、アダムスの名前を取って「アダムス・ファミリー」となり、キャラクターたちにも名前が付けられたそうです。
2)キャラクター紹介
「アダムス・ファミリー」は誰もがきちんとした身なりの裕福な一族なのですが、とても不気味で変わり者ばかり。丘の上の洋館に住んでいる、不幸で邪悪な事や不気味な物が大好きな「お化けの一家」なのです。
a)ゴメズ
アダムス家の家長のゴメズは陽気なラテン系で、家族思いの父親。いつの時もストライプ柄のスーツを着て、葉巻を吸っています。
b)モーティシア
そのゴメズが愛してやまないのが、妻のモーティシアです。先祖代々魔女の家系で、死んでも何回も生き返っており、ゴメズと最初に出会ったのも自分の最初の葬式でした。
c)ウェンズデー
黒髪の三つ編みおさげが印象的な長女ウェンズデーは、優等生ですが陰湿な性格で、一家の中では一番の危険人物。そんなウェンズデーですが、ゴスロリ的な見た目がキュートで、ハロウィン仮装の定番にもなっています。
d)パグズリー
一方弟のパグズリーは、縞シャツにサスペンダーの半ズボン姿が定番です。なかなかの悪童ですが、ウェンズデーにはまったく敵いません。原作者アダムスは元々「パグズリー・ピューバート」と名付けたかったのですが、 “ピューバーティ(年頃)”という響きがファミリー向けの健全な番組には適さなかったため採用されませんでした。本作『アダムス・ファミリー2』で、ピューバートというアダムス一家の次男坊が登場します。
e)フェスター
フェスター・フランプはゴメズの兄で、禿頭で怪しい風貌ですが、雑誌の表紙を飾るほどの実業家です。演じたクリストファー・ロイドは、すでに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の「ドク」で人気者でした。
f)おばあちゃん
ご長寿魔女のフランプおばあちゃん(グラニー)は、原作ではフェスターとゴメズの母、ドラマ・映画ではモーティシアの母という設定です。
g)他
アダムス家の執事で「フランケンシュタインの怪物」そっくりなラーチは、一家に愛されるうっかり者キャラです。
アダムス一家のペット的存在で手首から先だけの“ハンド”も家族の一員です。1990年代に入って、映画『アイドル・ハンズ』で“悪魔に憑りつかれた手”を好演したべテラン手品師クリストファー・ハートがハンドを演じています。
2.ストーリー
1)アダムス・ファミリー
その地には、とある有名な一家が暮らしていました。その一家の名前はアダムス・ファミリー。彼らは資産家で莫大な富を持っており、他とは一線を画する巨大な屋敷に暮らしていました。それだけではなく、アダムスのメンバーは、それぞれがどこか普通の人間とは異なっていました。
2)忌まわしい言い伝え
ある日アダムス・ファミリーに幸せなニュースが飛び込んできました。ゴメズ(ラウル・ジュリア)とモーティシア(アンジェリカ・ヒューストン)の間に、3人目となる子供、ピューバートが生まれたのでした。
しかし、ピューバートの誕生によってアダムス・ファミリーは大きな事件に巻き込まれていくことになります。まず、新しい子供が生まれると上の子供はいらなくなると聞いたウェンズデー(クリスティーナ・リッチ)とパグズリー(ジミー・ワークマン)に、ピューバートは命を狙われることになりました。
3)怪しいベビーシッター
ゴメズはピューバートのためにベビーシッターを雇いますが、普通の女性では一風変わったアダムス家に対応することができず、次々と辞めていってしまうのでした。しかし、そんな中一人の女性がベビーシッターの仕事に応募してきました。とても可愛らしい外見をした、デビー・ジェリンスキー(ジョーン・キューザック)という女性でした。
4)デビーの本性
しかし、実は彼女は、金持ちの独身男性ばかりを狙った連続殺人犯で、彼女はターゲットを定めると相手にアプローチし、その魅力を使い相手と結婚するまでにこぎつけてきました。そして、その相手をすぐに殺害してその莫大な遺産を手に入れてきたのでした。そんなデビーは、超がつくほどの金持ちでありながら、未だ独身であるフェスター(クリストファー・ロイド)に狙いを定めたのでした。
そんなことを知る由も無いゴメズは、デビーを気に入り彼女をベビーシッターとして雇ってしまいます。そして、女性慣れしていないフェスターは、そんなデビーの魅力にすぐにやられてしまうのでした。そんなデビーに真っ先に疑いの目を向けたのは、ウェンズデーだったのです。
5)サマーキャンプ
自分の計画のために子供達が邪魔だと感じたデビーは、二人をサマーキャンプに無理矢理送り出してしまいます。
他の子供達と違い、活気に満ちたサマーキャンプを苦痛としか感じないウェンズデー達は、その集団から浮いてしまいます。そんな中、同じくサマーキャンプに対してマイナスなイメージを持っている根暗なジョエル・グリッカー(デヴィッド・クラムホルツ)と、ウェンズデーは距離を縮めていきました。そして、なんと彼らは初めての恋に落ちるのでした。
6)デビーの陰謀
一方、ウェンズデーがいない隙を狙って、デビーはとうとうフェスターとの結婚に漕ぎ着けました。ここまでくれば、あとはフェスターを殺して遺産を奪い取るのみです。ここから、デビーの恐ろしい計画が始まるのでした。
しかし、アダムス・ファミリーは普通の人間とは大きく違っています。デビーがフェスターを殺すべく、入浴中の浴槽に電気を流しても、頑丈なフェスターは決して死なないのでした。フェスターの妻として生きていくことに心底耐えられないデビーは、最早なりふり構わず、アダムス・ファミリーごと亡き者にする計画を立てました。
7)一家の危機
一方、フェスターがデビーと結婚したニュースが、サマーキャンプ中のウェンズデーとパグズリーの耳に入りました。これは家族の危機だと感じ取った二人はサマーキャンプを脱出すると、慌てて家へと帰りデビーと対峙します。しかし、待ち構えていたデビーによって、とうとう彼らも捕らえられてしまうのでした。
8)ピューバートのアクロバットドミノ
危うく殺されそうになった一家を救ったのは、アダムス・ファミリーのニューフェイス、ピューバートでした。ピューバートは赤ん坊とは思えないほどの力を発揮すると、なんとデビーを高圧電気で殺してしまいました。そして、フェスターは改めて家族の大切さに気がつくのでした。
3.まとめ
今でこそ、ブサかわ、キモかわ、がポピュラーになりましたが、30年近くもの前に、ニヒルでブラックをユーモアでさらりと吹き飛ばしました。