凸凹玉手箱

A Post-Baiby Boomer

映画『エクスペンタブルズ2』エンターテイメント・アクション・ムービー待望の続編です!!

さて、この映画シルヴェスター・スタローンが往年のアクションスターをかき集めた前作『エクスペンタブルズ』(2010年)に続き、更にパワーアップしたものになりました。

 

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目次

 

1.キャスティング

公開時の2012年8月現在です。

シルヴェスター・スタローン(1946/7/6 生、66才)
アーノルド・シュワルツェネッガー(1947/2/7 生、65才)
ブルース・ウィリス(1955/3/19 生、57才)
ドルフ・ラングレン(1957/11/3 生、54才)
ジャン=クロード・ヴァン・ダム(1960/10/18 生、51才)
ジェット・リー(1963/4/26 生、49才)
ジェイソン・ステイサム(1967/7/26 生、45才)

更には、チャック・ノリス(1940/3/10 生、72才)が、満を持して登場しています。

 

何と平均年齢57.4才となりました。しかも、アラフィフは、肉体美まで披露し、オーバーシックスティも美味しくアクションをこなしています。

 

2.醍醐味

このシリーズ、理屈抜きに、きらめくアクションスターをどのように動かし、どんな武器をどの様に使って敵を倒すのかを楽しめばよく、また、ほとんどそれだけを目的としてつくられている映画の様に思われます。

 

3.プロローグ

序章(?)つかみとして、ネパールのシンドゥバルチョーク地区で拉致されている中国人の富豪を救出するミッションに出たバーニー(シルヴェスター・スタローン)率いる傭兵部隊エクスペンダブルズは、その富豪と共に、その場で捕らわれていた宿敵のトレンチ(アーノルド・シュワルツェネッガー)をも救い出すことになりました。

ここでトレンチはバーニーに借りを作ったことになります。さらに若くて新しくメンバーに加わったビリー・"ザ・キッド"・ティモンズ(リアム・ヘムズワース)が登場します。 バレットM107を愛用し、元SASR(オーストラリア特殊空挺部隊)の隊員で、チームの中で一番若いのですが、バーニーも認める凄腕のスナイパーです。

プロローグとしては、トレンチとビリーの紹介どころか、バーニー愛用のアルバトロス水陸両用飛行艇に機関砲に加えてキャノン砲まで装備しド派手に撃ちまくっていて、ここだけでも結構な見どころとなっています。

 

4.あらすじ

メインストーリーは、バーニーは、CIAのチャーチ(ブルース・ウィリス)が持ち込んだ免罪条件のミッションを引き受けることになり、それは、東欧バルカン山脈に墜落した輸送機に積載されていたデータボックスを回収するというものでしたが、任務完了直前にヴィラン(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)率いる犯罪武装集団「サング」が現れ、ボックスを奪われた上に仲間であるビリーを惨殺されてしまいます。

 

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ヴィランたちがボックスに収められたデータから旧ソ連軍の埋蔵プルトニウムを発見し、他国に売却しようとしていることを知ったエクスペンダブルズの面々は、ビリーの仇を討つためにヴィラン一味に激闘を挑んでお話は展開してゆきます。

 

中盤では、旧ソビエトが訓練の為に作った80年代のアメリカの市街地を模した廃墟で、バーニー、マギー(ユー・ナン)、ガンナー(ドルフ・ラングレン)、ヘイル(テリー・クルーズ)、トール(ランディ・クートゥア)がマシンガンを乱射しまくる大勢の敵を相手に応戦しますが、そこで一匹狼ブッカー(チャック・ノリス)が突然マシンガンをブッ放し、戦車まで破壊してあっと言う間に敵連中を全滅させてしまいます。

 

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ヴィランたちは埋蔵プルトニウムを発掘するために近隣の住民を拉致し無理な作業を強いていました。その一つの集落でも労働力を集めにきたヴィランの配下の者たちとのバトルが繰り広げられます。

 

最後は、国際空港を舞台にエクスペンダブルズのメンバーにチャーチとトレンチも加勢し、ヴィラン一味との最終決戦となりますが、スタローンを真ん中に、シュワさん、ウィリス、ステイサム、ラングレン、他3名が横一列に並んで豪快に銃をブッ放すシーンは圧巻ですが、イン・ヤンのジェット・リーが序盤だけでフェードアウトしてしまったことがアクション映画ファンにとっては少々残念ではあります。

 

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前作を超越した物量アクションも見ものですが、クライマックスでは身体を張った肉弾戦もちゃんと用意されていて、まずは、クリスマス(ジェイソン・ステイサム)とヘクター(スコット・アドキンス)の敵対チームのナンバー2同士の新世代アクションスター対決で、ステイサムはここでも相変わらずキレ味バツグンの格闘センスを発揮しています。

メインイベントは、ベテランであるスタローンとヴァン・ダムの一騎打ちで、スタローンが『ロッキー』シリーズで培ったボクシング仕込みのパンチ連打をヴァン・ダムの腹に叩き込めば、ヴァン・ダムも必殺技であるマーシャルアーツ仕込みの華麗なる回し蹴りを炸裂させます。

 

5.トピックス

アクションだけでなく、大イビキをかいて爆睡するラングレン、『ターミネーター』シリーズでお馴染みのキメ台詞を何回も言い放つシュワさんに対してツッコミをかますウィリスといった笑えるシーンもこのキャスティングならではできることで、極めつけは、チャック・ノリスの登場でした。

 

6.チャック・ノリス・ファクト

ここでの挨拶代わりのやり取りで、バーニーからの問いに、ブッカーは「(噂通り)確かにコブラに噛まれた。その後、五日間、のた打ち回ってコブラが死んだ」と「チャック・ノリス・ファクト」と呼ばれる有名なセリフを披露しています。そして、バックには『続・夕陽のガンマン』のテーマ曲が流れていました。

 

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このチャック・ノリスは、言わずと知れた『最後のブルース・リー ドラゴンへの道』(1972年)でのブルース・リーの敵役や、『テキサスSWAT』(1983年)『地獄のヒーロー』(1984年)『デルタ・フォース』シリーズといったアクション映画の主演を務め、1980年代のアメリカを代表するアクションヒーローとして名を馳せた伝説のスターです。

アクションファンやB級映画ファンにはお馴染みのアクション・レジェンド的存在のチャック・ノリスではありましたが、今回、特に注目したのは2005年頃より彼が一躍脚光を浴びることとなった、ある現象に関係があります。その現象は「チャック・ノリス・ファクト」と呼ばれた、ノリスのキャラクターをジョークにした伝説語録が、アメリカの若者の間で大流行し、ネットを中心に全世界に発信されたことにあります。

語録の一例を挙げると
「合衆国内での主な死因は、1.心臓病 2.チャック・ノリス 3.癌」
チャック・ノリスピースサインは平和を意味しない、お前の命はあと2秒の意味」
「世の中に2種類の女しかいない。チャック・ノリスに抱かれたい女と、もう一度チャック・ノリスに抱かれたい女だ」

などなどチャック・ノリスが演じてきた屈強なヒーロー像や彼の無骨で生真面目な生き方への愛が感じられる鉄板ネタばかりで、しかもその数は100万種類以上で、現在も日々増え続けているというから驚愕するしかありません。日本でも数年前からネット上を中心に出回っているので、偶然目にした人も多いのではないでしょうか。そして本作では、何とこのように自ら伝説を語りながら登場するという、ファン感涙の演出となっています。

 

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チャック・ノリスの年齢は出演メンバー中、最年長の72歳で、既に俳優業の引退を表明していましたたが、スタローンはノリスについて
「チャックとの交渉は長い時間を要した。彼は脚本を重視し、観る人にショックを与えるだけの暴力的なアクションでは納得してくれない。そこでこの作品が血まみれなだけのアクションではないことを説明し、出演を承諾してもらったんだ」
と語っています。

 

7.まとめ

この映画は、ノスタルジックなキャスティングに加えて、スタローンの役者に専念した、渾身のアクションで歳を感じさせない見ごたえのある映画となっています。

さて、次作ではどんなビッグスターが登場するのでしょうか?!